熱処理コンテスト

熱処理コンテスト

 チーム対抗で自由な熱処理を施し、その強度を競ったら面白いと考え、2021年度より「熱処理の学び」,「失敗からのイノベーション(失敗の共有)」,「人材交流」などを目的として「中部支部・熱処理コンテスト」(以下,熱コン)を開催しております.熱コンでは,支給された試験片に,課された要求特性を満たすために,それぞれのチームが知恵と工夫を凝らして熱処理を実施し,優れた要求特性を発現した上位チームに賞を授与するものです.
 企業で熱処理に従事する技術者や研究者,官・大学の研究者や大学院生,学生など,長年熱処理に従事された方から若手の方まで幅広い年齢層の参加を期待しています.

第3回熱処理コンテスト

 中部支部では昨年に引き続き,【第3回 熱処理コンテスト】を開催いたします。第2回熱処理コンテストには全国から33チームが参加し,各チームさまざまな熱処理を実施され,挑戦していただきました。熱処理に関する知見を共有する、熱処理を学ぶ、熱処理を楽しむ、さまざまな目的で奮ってご参加ください。

※今回もたくさんのチームにご参加いただきありがとうございました。
結果発表は、2024年4月24日(水)に行われます「第14回中部支部講演大会・第3回熱処理コンテスト-結果発表会-」にて実施致します。
https://jsht.or.jp/chubu/wp-content/uploads/2024/03/14kouentaikai.pdf
楽しみにお待ちいただき、是非、会場までお越しください。

第3回 熱処理コンテスト参加チーム一覧(申込み順) NEW(2023.4.8 更新)

これまで、参加者の皆様からいただいたご質問と回答 NEW(2023.3.8 更新)

(ご質問 1)
熱処理による試験片のひずみは±0.1mmを超えても問題ないのでしょうか。
(回答)
ひずみ(変形)は硬さ測定に支障がなければ±0.1mmを超えても問題ありません。
ただし、板厚変化は±0.1mmの範囲内に抑えてください。

(ご質問 2)
「熱コン」の刻印部、「面取り部」以外を削って、厚肉メッキをしてもよいか?
(回答)
板厚調整のために試験片を削ることは禁止とさせていただきます。
コンテストの主旨をご理解いただき、処理に対して不安な点がございましたら、
事務局に、ご相談ください。

(ご質問 3)
硬さ試験の圧痕の周りのひび割れ(ひげ)や歪みはどこまで許容されるのか?
(回答)
硬さ試験時の圧痕の周りのひび割れ(ひげ)や歪みは問題ありません。
ただし、ビッカース硬さ測定時には、ひび割れは以下の図のように測定させていただきます。
完全に1本になったひげは無視します。

測定方法概要図

(ご質問 4)
試験片の表面が粗く、ビッカース硬さの圧痕のエッジがシャープに見えない場合、どのような判定になりますか。

(回答)
可能な限り以下の図のように、稜線を延長して読み取りますが、稜線を読み取れない場合には 記録なし とさせて頂く可能性があります。

測定方法概要図2

(ご質問 5)
提出する試験片の硬さを参加者が事前に測定することは可能でしょうか。

(回答)
本試験範囲を避けた下図の「黄色ハッチング部」に限り、事前に硬さ測定いただくことを可能とさせていただきます。

提出前硬さ測定可能範囲概要図

(ご質問 6)
硬さ測定箇所を指定することは可能でしょうか。

(回答)
測定箇所をご指定いただくことはできません。

【試験,評価方法】に記載された測定位置(図3)内で測定箇所を無作為に選定させていただきます。

開催概要

■参加申込み受付開始:2023年12月11日(月)   
■参加申込み受付〆切:2024年1月12日(金)  締切りました。多数のご参加ありがとうございました。
■参加者への試験片発送:2024年2月5日(月)予定
■試験片提出〆切:2024年3月29日(金) (当日の消印有効)
■熱処理コンテスト参加費(税込):10,000円/1チーム
■参加資格:1チームに1名以上の正会員,学生会員が参加.または維持会員.(ただし、維持会員は1口1チーム参加可能とします.)
■結果発表:2024年4月(第14回中部支部講演大会内にて結果発表します.)
■結果発表会場:愛知県技術開発交流センター 交流ホールおよびMicrosoft Teams      
(愛知県技術開発交流センターアクセス http://www.aichi-inst.jp/kouryu/access/

 結果発表について詳しくは,第14回中部支部講演大会をご参照ください。是非会場までお越しください。

ホームページで情報を随時更新していきますので御覧ください。

企画・主旨

 熱処理コンテストでは,支給された試験片に,課された要求特性を満たすために,それぞれのチームが知恵と工夫を凝らし熱処理を実施し、優れた要求特性を発現した上位チームに賞を授与するものです。

 企業で熱処理に従事する技術者や研究者,官・大学の研究者や大学院生,学生など,長年熱処理に従事された方から若手の方まで幅広い年齢層の参加を期待しています。企業,研究所ならびに高等教育機関における人材育成,チームビルディングなどの醸成に本企画を活用いただいております。

 昨年の取組みについては、会誌「熱処理」に掲載の第4号をご参照ください。

競技内容と規定

【課題】
 各1チームにつき以下の材質および形状の硬さ試験片を3個支給します.ロックウェル硬さ(HRC_150kg)のビッカース硬さ換算値①と、ビッカース硬さ(HV_300g)で測定した硬さ②の値の合計が最も大きくなるよう熱処理等を実施し,試験片1個を事務局に提出してください.事務局にて硬さ試験(図1)を実施します.

【試験片の材質および寸法】
 材質:SS400(表1参照,生材)
 寸法:図2参照

                    表1 標準成分

FeCSiMnPS
Bal.<0.05<0.05
図2 試験片の寸法(全周面取り C0.3)
    図3 硬さ測定位置
     図1 硬さ試験

【試験,評価方法】
図3のハッチングで示す測定範囲で測定します。
① ロックウェル硬さ試験: Cスケール(試験荷重150kg) 1点(※1)
② ビッカース硬さ試験 : 試験荷重300g 3点平均
①のビッカース硬さ換算値と、②の値の合計で順位を競います。(※1)上位5チームについては、3点測定しその平均値とします。 なお,「熱コン」のロゴが刻印された面 チーム名をご記入いただいた面の裏面(訂正:2024/1/29)を測定します.

【ルール,その他】
・「熱コン」のロゴの刻印がある支給した試験片のみ使用可とします.
・#800以上でのエメリー紙での最終仕上げ後を推奨します。
・熱処理等は自由とします.
・試験片の厚さの寸法変化が±0.1mmの範囲内であれば,ショットブラスト,表面硬化処理,コーティング,平面研磨も可としますが,全周面取りの状態を維持してください.
 試験前に全周面取りを含む試験片の状態を支部事務局で判断し,合格した試験片のみ試験を実施します.(例:0.1mm以上削って肉盛りされたものなどは不合格とします)
・「熱コン」のロゴの刻印が処理後も判別できるようにご配慮ください。
・試験片の支給は2024年2月5日(月)発送を予定しています.
・下記のリンクから「試験片提出票」をダウンロードいただき,処理内容,処理条件,使用装置などの概要をご記入のうえ,試験片と一緒に提出ください.

試験片提出票はこちらからダウンロード

・試験片は講演大会当日に返却いたします.ご都合がつけば講演大会に是非ご参加ください.
・チーム構成や1チームの人数制限はありません.ただし,1チームに1名以上の正会員,または維持会員,学生会員が参加していることを参加条件とします.
・アイデアのみで熱処理設備が無い方々のご参加も歓迎いたします.参加をご希望で,熱処理設備等でお困りの場合には,中部支部事務局(info@jsht-chubu.jp)までご相談ください.
・支給する試験片は組成,寸法などバラツキを有します.無作為ですのでご了承ください.
・追加の試験片をご希望の場合は、実費(600円(税込)/個)にてご購入いただくことができますので、参加申込時に必要個数をご記入ください。なお、追加の試験片は1チーム50個を上   限とさせていただき、参加申込み受付〆切日以後の購入はできません.

注意事項

・「熱コン」のロゴの刻印がある試験片から選別した評価用試験片1個に、チーム名を油性ペン等で「熱コン」のロゴのある面 測定を希望される面(訂正:2024/1/29)(=試験面)の裏面に記入し,3月29日(金)までに試験片支給時に同封したレターパックにて支部事務局に提出してください.なお,チーム名未記入,期日を過ぎた場合、失格となります.(当日消印有効)

・熱処理コンテストへの参加に係る取組中に起こったいかなる事故・不具合等においても当協会としては責任を負いかねますので,安全には十分にご留意ください.

・熱処理コンテストの運営,判定について公平性を確保するよう努めますが,多少の不備はご了承ください.何かありましたら,その都度,公正な協議を行い運営させていただきます.

・SS400材は製造ロットによって成分のバラツキが大きく、公正を期するために参加チームにはすべて同じ製造ロットの試験片を支給いたします。検討のために、各チームで独自に調達された材料との混入をさけるため、提出いただく試験片は「熱コン」のロゴが刻印されたものに限りますのでご注意ください。

・追加でご購入いただいた試験片は、同ロット材料ではありますが、「熱コン」のロゴが刻印されておりませんので、試験片提出の際には十分にご注意ください。

表彰,発表など

 2024年4月開催の第14回中部支部講演大会終了後に、結果発表および優勝,準優勝,特別賞の表彰を行います.表彰チームには表彰式にて,実施した熱処理の簡単なご紹介,解説をお願いします.また後日,可能な範囲で熱処理の狙い,工夫,ミクロ組織など解説をA4判3頁以内(自由書式)にて提出をお願いします.日本熱処理技術協会 中部支部HP,会誌「熱処理」へ掲載させていただきます. 特別賞はユニークな熱処理や特性に挑戦したチームに授与します.(該当ない場合もあります.ご了承ください).表彰式への参加は必須ではありませんが,ご都合がつけば是非ご参加ください.なお,熱処理コンテストの表彰式とあわせて講演大会にて聴講される方は,講演大会参加申し込みを別途お願いします.

 表彰チームには4月5日(金)までにご連絡を差し上げますので,実施した熱処理の簡単なご紹介,解説について「会場参加」,「オンライン参加」,「不参加で事務局が紹介,解説代行」のいずれかを選択してください.

参加申込方法

以下のリンクより申込ください。

第3回熱処理コンテスト参加申込(こちらから)

熱処理コンテスト問合せ先,試験片提出先

〒448-0013 愛知県刈谷市恩田町1丁目157番地1 
あいち産業科学技術総合センター 愛知工研協会内
一般社団法人 日本熱処理技術協会 中部支部事務局
TEL/FAX:0566-24-2080/0566-24-2575
MAIL: info[at]jsht-chubu.jp ([at]を@に変換してください。)

第2回熱処理コンテスト

中部支部では昨年に引き続き,【第2回 熱処理コンテスト】を開催いたします。第1回熱処理コンテストには全国から24チームが参加し,各チームさまざまな熱処理を実施され,挑戦していただきました。熱処理に関する知見を共有する、熱処理を学ぶ、熱処理を楽しむ、さまざまな目的で奮ってご参加ください

*終了しました。大変盛況となりました。多くの方にご参加いただき誠にありがとうございました。次回にまたご期待ください。なお,第2回熱処理コンテストの結果の詳細、考察等につきましては日本熱処理技術協会第95回春季講演大会会誌「熱処理」ホームページにて後日報告いたします。そちらにもご期待ください。

エントリーいただいた企業,大学一覧

(順不同)
1.旭千代田工業(株)

2.鳥取県金属熱処理協業組合
3.NTN(株)
4.八田工業(株)
5.(株)石井熱錬,福岡県工業技術センター
6.浜松熱処理工業(株)
7.兼松(株)
8.日高工業(株)/Aチーム
9.日高工業(株)/Bチーム
10.愛知製鋼(株)
11.東豊精機(株),岡山県工業技術センター
12.日本製鉄(株)
13.(株)ジェイテクト
14.(株)東研サーモテック
15.静岡理工科大学,(株)アイゼン
16.(株)ナガト
17.(株)不二機販
18.DOWAサーモテック(株)
19.中外炉工業(株)
20.日産自動車(株)
21.朝日熱処理工業(株)
22.アイコクアルファ(株)
23.ジヤトコ(株)
24.関西大学
25.大阪産業大学,新東工業(株)
26.エヌティーテクノ(株)
27.(株)アイシン福井
28.(株)アイシン
29.アイテック(株)
30.大同大学
31.高周波熱錬(株)
32.トヨタ自動車(株)
33.(株)小松製作所

開催概要

■参加申込み受付開始:2022年11月28日(月)
■参加申込み受付〆切:2023年1月20日(金)  締切りました。第1回を超えるさらに多数のエントリーありがとうございました。
■参加者への試験片発送:2023年2月6日(月)  発送しました。
■試験片提出〆切:2023年3月31日(金) (当日の消印有効) すべてのチームの試験片を受領いたしました。
■熱処理コンテスト参加費(税込):7,000円/1チーム
■参加資格:1チームに1名以上の正会員,学生会員が参加.または維持会員.
(ただし、維持会員は1口1チーム参加可能とします.)
■結果発表:2023年4月24日(月)(第13回中部支部講演大会内にて結果発表します.詳しくは中部支部講演大会のページまで。)
■結果発表会場:愛知県技術開発交流センター 交流ホールおよびMicrosoft Teams
(愛知県技術開発交流センターアクセス http://www.aichi-inst.jp/kouryu/access/)

企画・主旨

 熱処理コンテストでは,支給された試験片に,課された要求特性を満たすために,それぞれのチームが知恵と工夫を凝らし熱処理を実施し、優れた要求特性を発現した上位チームに賞を授与するものです。
企業で熱処理に従事する技術者や研究者,官・大学の研究者や大学院生,学生など,長年熱処理に従事された方から若手の方まで幅広い年齢層の参加を期待しています。企業,研究所ならびに高等教育機関における人材育成,チームビルディングなどの醸成に本企画を活用いただけますと幸いです。

競技内容と規定

【課題】
 各1チームにつき以下の材質および形状の3点曲げ試験片を3本支給します.3点曲げ試験における耐荷重が最も大きくなるよう熱処理等を実施し,試験片1本を事務局に提出してください.事務局にて3点曲げ試験(図1)を実施します.
【試験片の材質および寸法】
材質:SPCC(表1参照,生材)
寸法:図2参照

FeCMnPS
Bal.<0.15<0.600.10<0.035
試験片の化学成分

【試験,評価方法】
 3点曲げ試験(室温大気中,支点間距70mm,クロスヘッド速度5mm/min,上部治具の先端半径5mm)で得られる試験荷重-クロスヘッド変位曲線にて,最大の試験荷重により判定します.なお,「(一社)日本熱処理技術協会」の刻印された面を上にして試験を行います.

図1 3点曲げ試験
図2 試験片の寸法(全周面取り C0.5)

【ルール,その他】
・「(一社)日本熱処理技術協会」の刻印がある支給した試験片のみ使用可とします.
・熱処理等は自由とします.
・試験片の厚さおよび幅の寸法変化が±0.1mmの範囲内であれば,ショットブラスト,表面硬化処理,コーティング,平面研磨も可としますが,全周面取り(C0.5)の状態を維持してください.
ただし,試験片の反りに関しては±0.1mmの範囲内ではなく公正な試験ができるかを基準に判断します.試験前に形状および寸法を支部事務局で計測し,合格した試験片のみ試験を実施します.
・「(一社)日本熱処理技術協会」の刻印が処理後も判別できるようにご配慮ください。
・試験片の支給は2023年2月6日(月)発送を予定しています.
・試験片提出時に,処理内容,処理条件,使用装置などの概要を,所定のフォーマットに記入し,提出してください.
・試験片は講演大会当日に返却いたします.ご都合がつけば講演大会に是非ご参加ください.
・チーム構成や1チームの人数制限はありません.ただし,1チームに1名以上の正会員,または維持会員,学生会員が参加していることを参加条件とします.
・アイデアのみで熱処理設備が無い方々のご参加も歓迎いたします.参加をご希望で,熱処理設備等でお困りの場合には,中部支部事務局(info@jsht-chubu.jp)までご相談ください.
・支給する試験片は組成,寸法などバラツキを有します.無作為ですのでご了承ください.
・追加の試験片をご希望の場合は、実費(700円(税込)/枚)にてご購入いただくことができますので、申込用紙に必要枚数をご記入ください。なお、追加の試験片は1チーム50枚を上限とさせていただき、参加申込み受付〆切日以後の購入はできません。

第2回熱処理コンテスト ギャラリー

第2回熱処理コンテスト結果

優勝  :東研サーモテック東研サムライ6   最大荷重7.77 kN

準優勝:鳥取県金属熱処理協業組合Team Torinetsu最大荷重6.97 kN

特別賞:旭千代田工業㈱+三洋電子㈱(鐵の呼吸  最大荷重6.80 kN

最大荷重順に整理した結果を以下に示します。

第2回熱処理コンテスト結果一覧【画像クリックで拡大】

第1回熱処理コンテスト

 合金鋼「SCM440」製の試験片に3点曲げ試験で最も耐荷重が大きくなるよう熱処理を施すという課題で、大企業から中小企業、団体、大学まで23チームが参戦。

開催概要

【開催日】2022年3月14日(月)
【場所】愛知県技術開発交流センター 交流ホールおよびZoom
【協賛】日本機械学会東海支部,日本金属学会東海支部,日本鉄鋼協会東海支部,表面技術協会東海支部,中部金属熱処理協同組合

競技内容と規定

【試験片の材質および寸法】
材質:SCM440
硬さ:90 HRBW相当
寸法:図1参照

【試験,評価方法】
 3点曲げ試験(室温大気中、支点間距離70mm、クロスヘッド速度5mm/min、上部治具の先端半径5mm)で得られる試験荷重-クロスヘッド変位曲線にて、最大の試験荷重により判定しました。図3にプレ試験結果を示します。各チーム熱処理等選定のご参考としました。

【ルールその他】
・支給した試験片のみ使用可としました。
・熱処理等は自由としました。
・試験片の厚さおよび幅の寸法変化が±0.1mmの範囲内であれば、ショットブラスト、表面硬化処理、コーティング、平面研磨も可としますが、全周面取り(C0.5)の状態を維持することとしました。ただし、試験片の反りに関しては±0.1mmの範囲内ではなく公正な試験ができるかを基準に判断しました。試験前に形状および寸法を支部事務局で計測し、合格した試験片のみ試験を実施しました。
・試験片提出時に、処理内容、処理条件、使用装置などの概要を、所定のフォーマットに記入し、提出しました。
・チーム構成や1チームの人数制限はありません。ただし、1チームに1名以上の正会員、または維持会員、学生会員が参加していることを参加条件としました。
・アイデアのみで熱処理設備が無い方々のご参加も歓迎としました。参加をご希望で、熱処理設備等でお困りの場合には、中部支部事務局までご相談としました。
・支給する試験片は組成、寸法などバラツキを有します。無作為ですのでご了承いただくこととしました。

図1 試験片の寸法
図2 3点曲げ試験(室温大気中)
図3 プレ試験結果(SCM440)【クリックで画像拡大】

ご参加いただいたチーム一覧

1.Team Torinesu(鳥取金属熱処理協業組合)
2.愛知製鋼株式会社
3.トヨタ自動車 素技・三好
4.本田技研工業 熱処理部会チーム
5.東研サーモテック製造部
6.大同大機シス(大同大学 吉田研究室)
7.アイコクアルファ株式会社 チーム1
8.アイシン・AWエンジニアリング
9.アイシン
10.もみじまんじゅう(武蔵精密工業株式会社)
11.日高工業株式会社Bチーム
12.日高工業株式会社Aチーム
13.NTテクノ株式会社
14.ネツレン レンガルズ(高周波熱錬株式会社)
15.浸窒処理技術向上グループ(東豊精機(株)、岡山県工業技術センター)
16.宮本研究室 大同大学院生部
17.アイコクアルファ株式会社 チーム2
18.石井熱錬×福岡県工業技術センター
19.チーム なめらか(NTN株式会社)

20.ジヤトコ株式会社熱処理技術
21.東京の熱処理技術技能集団(株式会社上島熱処理工業所)
22.鐵の呼吸(旭千代田工業株式会社)
23.
チームWPC(株式会社不二機販)

第1回熱処理コンテスト ギャラリー

第1回熱処理コンテスト結果

 熱処理手法別に整理した結果概要を図4に示します。

優勝  :鳥取県金属熱処理協業組合「Team Torinetsu」   最大荷重23.27 kN

準優勝:愛知製鋼株式会社                                  最大荷重21.72 kN

特別賞:トヨタ自動車素形材技術部三好工場製造技術部  最大荷重21.41 kN

優勝した「Team Torinetsu」に送られた盾(賞状,副賞とともに贈呈されました)
今回用いた試験片を模した盾となっております。

 今回、熱処理コンテストの上位3チームは、繰返し焼入れを施しており、結晶粒微細化による粒界強化が効果的であったと推察します。また、この3チームを含め多くのチームが、若手を中心にメンバー構成し、中堅、ベテランのアドバイスを受け試験片製作に取組まれたり、自ら3点曲げ試験を実施し強度向上に取組まれ、いくつかのチームがプレ試験結果を上回る最大荷重を達成されました。

 熱処理コンテスト23チームの取組から、熱処理手法と3点曲げ荷重の因果関係を示唆する非常に興味深い知見が得られたと思っています。優勝チーム参加者からは「技術面での競争はしたことがなかった。参加はいい経験になった。」とのコメントをいただいており、中部支部幹事一同も喜んでおります。熱コンへの参加ならびに情報開示にご理解いただいた全チームに深く感謝申し上げます。なお、2022年秋季講演大会にて、この結果解説も考えております。

 中部支部では2021年度より熱処理の学び、失敗からのイノベーション、人材交流などを目的として「熱コン」、「ねつ・が~る」(中部支部HPへ掲載)などのいくつかの新企画をご提案しております。

 熱コンは、課題を変えつつ今後も開催いたします。全国から多くのチームに参加いただき、熱処理の魅力を共有できることを楽しみにしております。今後ともよろしくお願いいたします。

           図4 各チームの熱処理手法とその結果(熱処理手法別に整理)【クリックで画像拡大】